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バルディーズ、ヴァルディーズ(、)は、アメリカ合衆国アラスカ州の都市。人口は3,976人(2010年国勢調査)。アラスカ州において重要な港のひとつである。バルディーズという地名は、スペインの探検家サルドバール・フィダルゴが、海軍大臣アントニオ・バルデス・イ・フェルナンデス・バサンの名をとって、1790年に名づけられた。 == 歴史 == 1898年、クロンダイク・ゴールドラッシュで一攫千金を夢見てやってきた人々がこの地に町を築き始めた。蒸気船会社は、バルディーズ氷河トレイルはスカグウェイからのルートよりもクロンダイクの金鉱原に行きやすく、さらにアラスカ内陸部のコッパー川流域でも金を発見したと宣伝した。この宣伝を信じてやって来た採掘者たちは、やがて自分たちが騙されたのだと気付かされた。氷河のトレイルは、実際には宣伝された長さの倍もある険しい道で、多くの者が道中で力尽き、一部の者は長く寒い冬の間に栄養不足になって壊血病に罹った。 1899年にバルディーズとフェアバンクスを結ぶリチャードソン・ハイウェイが開通した後も、町は繁栄しなかった。だがこの新しい道路と不凍港のおかげで、バルディーズはアラスカ内陸部への最初の陸上物資輸送のルートとしての地位を恒久的に確かなものにした。 1950年には、それまで夏季にしか通行できなかったハイウェイが一年を通じて通行できるようになった〔Paragraph edited by the Valdez Museum and Historical Archive Mar 2009〕。 1907年、ライバル関係にあった2つの鉄道会社の間で小競り合いが起こり、バルディーズの希望の星であった海岸部とケニコット銅山を結ぶ鉄道の計画が頓挫した。鉄道用地の正確な位置について言い争いが起こり、1人が死亡し負傷者も数名出た。 銅山はランゲル・セントイライアス山地の中心部に位置し、北アメリカ大陸でも最大級の鉱床があった。峡谷にある未完成のままのトンネルは、バルディーズの鉄道時代の終焉を表している。 その後、銅山への鉄道は海岸部のコードバから建設が進められた〔。 1964年、市はアラスカ地震に見舞われたものの、地震の揺れだけでは街は壊滅しなかった。しかし液状化現象のために市街地の地盤は海水面より低くなり、海岸の堤防が破壊されたことで堤防内側の市街地は浸水の被害に遭った。さらに西方から高さ9.1mの津波がバルディーズ湾一帯を襲った。 津波が襲ったとき、港にはバルディーズに定期的に訪れる補給船SSチナ号の荷下ろしの手伝い、また見物に来た人々が32人いた。ドックが崩壊し、海に投げ出されたことで32人全員が亡くなった。町ではこのほかに死者は出なかった。 地震発生から3年後、6㎞離れたより安定した地盤の場所へ市街地を移転させた。アメリカ陸軍工兵司令部が新たな市街地の建設を監督した。54棟の住居・建物がトラックで移動され、現在の場所に街が再建された。旧市街地は取り壊され、放棄された〔。 1975年から1977年にかけ、プルドーベイ油田で産出された原油をバルディーズ港そばの石油ターミナルへ運ぶためのトランス・アラスカ・パイプラインが建設された。パイプラインで運ばれてきた原油はタンカーでさらに輸送される。市の経済はパイプラインの建設や運営によって加速した。 1989年、バルディーズの石油ターミナルを出発したばかりの原油を積んだタンカーが座礁するというエクソンバルディーズ号原油流出事故が発生した。事故はバルディーズから40㎞離れた暗礁であるブライ礁で発生した。流出した原油は市内までは到達しなかったものの、周辺海域の野生生物に深刻な被害をもたらした。 原油の除去のために、市の経済は一時的に押し上げられた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バルディーズ (アラスカ州)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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